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提言

「芝共立ITC雑感」

芝共立ITC所長 鈴木 岳之


 慶應義塾大学薬学部が設立されて5年が経過した。設立に向けて、非常に多くの雑事をこなしていたのがつい先日のことのように感じられる(まあ、その分私が進歩してないともいえるが)。

 設立当初は、薬学部で慶應義塾のネットワーク環境を利用することを目的とした作業をITC本部の全面的なバックアップのもとで行った。その結果、薬学部設立の段階から何とかネットワーク的には慶應の環境をユーザーが利用できる状態を作り上げることができた。

 薬学部は6年制の薬学科と4年制の薬科学科の2つの学科を持つ。現在、薬学部設立から5年が経過し、6年目に入っているということは、6年制の最終学年である現在の6年生が慶應義塾薬学部として最初に入学してきた学生であるということである。これは、すなわちすべての学生が日吉の環境を経験してから薬学部に来ているということを意味する。

 現在、認証システムとしてITCシステムが導入されている。本年度までに、薬学部においても、学生が入学時から親しんだ認証システムを利用可能となった。ユーザーに意識させないというサービス、つまり、学生が意識することなく薬学部の環境に移行できるということが、我々のひとつの使命であり、努力すればするほどユーザーがストレスを感じなくなり、ITCがユーザーの意識から離れてしまうという、ある意味報われないスタッフの仕事に私は非常に感謝している。

 スマホなどのPC以外のデバイスが浸透し、ネットワークに接続するという意識がないまま、ネットワークを利用する人も増えており、そのユーザビリティーとセキュリティーのバランスを取りつつ、より快適な環境を構築・維持することが重要となっている。

 薬学部がある芝共立キャンパスは、規模からすると小さいもので、ITCのスタッフ数も少ない(所長を含め5名)。業務内容はキャンパス規模に比例して少なくなるというわけではないため、各スタッフのロードも大きくなっているが、幸いなことに薬学部の教職員・学生は非常に常識的でITCに対しても協力的であり、円滑な業務を行うことができている。

 ただ、現状は十分なIT環境とはいえず、これからも他キャンパスや本部とも協調しつつ、薬学部独自の文化をスポイルすることなくIT環境を進歩させてゆきたいと考えている。

最終更新日: 2013年11月12日

内容はここまでです。