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提言

信濃町キャンパスという特殊性の中で

信濃町ITC 所長:中川 種昭


信濃町ITC所長を拝命して10年を迎えようとしています。医学部、看護医療学部、薬学部の教学機能と、医学部を主体とする研究機能、慶應義塾大学病院という診療機能を支えて行くITの責任者としては、その専門知識が少ないことに大きな不安を抱えたまま、ほぼ月に1度三田で行われる会議に出席をしております。実質的には事務長の林さんに実務をお願いし、実践していただいていることで、大きな問題を生じることなく円滑な運営ができています。現在もネットワークの核の部分は理解できるわけではありませんが、私らしくユーザー目線でこのITCに貢献していこうと、全体像の大まかな把握につとめ、利用者に便利なサービスができるように努力をしております。

就任したころと比べ、学生のパソコンへの依存度が低くなっているように感じます。それはiPadを配布したことや、最近の若者はなんでもスマートフォンで検索をしたり、レポートを書いたりするようになっていることにあるようです。また授業でもiPadを用いた授業が増えるのに従い、多くの学生が同時にネットワークにアクセスすることから、講義室の無線LANはより強力にする必要が出てきました。

公共スペースでの無線LAN利用のための環境はほぼ整いましたので、ここ1−2年は各研究室でkeiomobile2が使用できるように環境整備を始めております。このことで独自で展開している無線LANの使用が抑制され、電波障害が減少することが期待されます。

教育ではCBT(Computer Based Test)と呼ばれる、パソコンを使用したテストが行われるようになり、定員増も相まって限られたスペースに多くの学生とパソコンを収容しなければならず、熱が部屋にこもるといった、ネットワークの接続以外の心配事、すなわちスペースの問題は未だ解決を見ておりません。

病院については、現在は病院外への必要最小限のネットワーク接続サービスのみを行ってきていますが、電子カルテ化や、病室でのインターネット利用、教職員、学生の病院内での無線LAN利用希望など、IT化の波はものすごい速度でやってきています。いままでは独立していた病院部門への関与も期待されるようになり、病院システム部門と協力しながらできる所からお手伝いをさせていただいております。

今後もさらなる無線LANの充実、変遷する医学、薬学、看護学教育へのITサービスの充実、そして病院への貢献をして行きたいと考えております。そのためには、ITCの専任職員の方の人的増員が必要と考えます。より良いサービスのためにも、ITCの人的配置の充実を塾執行部の方に真剣にお考えいただきたく切望しております。

最終更新日: 2017年9月16日

内容はここまでです。